怪しい話

後輩達と一緒にセントラルガラスのコンペに取り組む。
いまネタ出しの段階だけど、ふらふらと考えている事を雑記しとこう。


テーマはまちの寄り合い所。
非地縁的なつながりが多い現代(会社、学校、趣味、媒体としてのインターネット)
あえて地縁的な繋がりを担保しようという課題だ。


これは多分ボツになるんだが、最初俺は神社に目を付けた。
もともと寄り合い所的な役割を持ってた(今でも田舎ならある)というのがとっかかりだけど、いろいろ考えていくとなかなか神社はおもしろげ。


産土(うぶすな)神っていうのがあるけど、日本の宗教観(神道)的には生命は地面から生まれるものと捉えられるらしい。
そうすると動植物と等しく生命を持つ人間も土地とは本来切り離せないもの。
そう見たときに土地と人間の結びつきの結節点、またはその象徴は何かというと神様との交信装置である宗教建築、神社ってことになる。


日本の集落構造の原型はまず山、無ければ平地に神社を作って参道を引き、そこからクラスター状に広るとある先生が言っていた。古典的な日本の都市(集落)構造にとっても神社は重要な基点だと言えるだろう。
どういうことかと言うと必ずどこにでも神社はあるということだ。
同時にコミュニティの単位でもある。
だから古くから寄り合い所に使われて来たんだろう。


さらに神社の内側に目を落としてみると、そこは生死のドラマの縮図みたいになっている。


参道、鳥居、狛犬、本殿とかの構築物で曖昧に規定された領域の中には御神木があり、鎮守の森があり、池があり、墓地がある。
神社の本殿は閉鎖的なものだけど、人と自然、生と死が入り交じったミュージアムのようなものに思える。
特に都市部ではこういう場所ってレアなんじゃないか。


とかいろいろ考えるけどそれをどうするってのが出なくてそろそろ断念直前。
建築の人はやっぱり建築そのものから考えるべきなんだろうか。