50cc奥の細道②山寺

■29日の続き


訪れた人誰もが感嘆する山寺。閑かさや巌にしみ入る蝉の声っていう歌がもたらすイメージ。
期待を膨らませつつ飯豊をあとにして花子に跨がり走る。


しかしお昼の人が多い時間に行ったため残念な結果であった。巌もあるし蝉もいるんだけど一番肝心の閑かさがない!
馬鹿みたいに声のでかいおばちゃん集団、歩けないと泣きわめく子供、寺を見ながらああだこうだ言う建築学生っぽい若者、とんがったヒールで登ろうとする馬鹿女とその彼氏・・・などなどが頂上までアリのように行列している。


頂上に近い休憩所でDSに熱中する子供↓


山寺自体はおもしろいんですきっと。
岩場にくい込む修験道と寺社は迫力満点で傾斜地にがっしりと根を張る杉の群れも足下の苔もすごい。
岩壁の彫刻や大小様々な如来像にも全て意味が込められてるんだろう。
薄暗いわりにとんでもなく蒸し暑くて、こんななか蝉の声を聞きながら800段もの石段を登れば煩悩も薄まるだろう。
頂上の堂からの眺めもすばらしく、コースというか場面の展開がうまく計算されいてるようだ。





・・・


残念です、芭蕉様。


たわけ、貴様も雰囲気をぶちこわす側に加担しておるのが解らぬか。
・・・その通り。
まぁ時間を考えずに来た自分の失敗である。


ある場面や体験から人が受ける印象において静的な物の配置とか場所の文脈、知識だけじゃなくその時その時の状況から来る影響もけっこう大きいんじゃないかと思った。
うん。
人がたくさんいていい場所とよくない場所がある。
逆に新しい場所を作る時に、そこに人がいるのかいないのか考えないとこういうことになる。松島も然り。
当たり前のことかもしれないけど実感とともに再確認することで一旦考察とさせていただこう。